【防災士が解説】指定避難所と指定緊急避難場所の違い|知らないと危険な判断ミスとは?

自然災害・避難などの防災基礎知識
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はじめに|「避難所に行けば安心」は本当?

災害時、
「とりあえず避難所に行けば大丈夫」
そう思っていませんか?

実はこの考え方、災害の種類によっては命取りになることがあります。

理由はとてもシンプルで、
「指定避難所」と「指定緊急避難場所」は役割がまったく違うからです。

名前が似ているせいで混同されがちですが、
この違いを知らないまま避難すると、

  • 津波から逃げ遅れる
  • 洪水エリアに向かってしまう
  • 危険な場所に長時間とどまってしまう

といった判断ミスにつながります。

実際に私が経験した東日本大震災ではこの間違いによって
1つの施設内で200人弱が亡くなった事例があります。

だからこそ間違えてしまった場合は自分や家族の命を
失ってしまう可能性があります。

この記事では、東日本大震災を経験した防災士の視点から
指定避難所と指定緊急避難場所の違いを、誰でも分かるように解説しています。
この記事を見て是非、災害に対して命を守れるような備えをしていきましょう!


第1章|なぜこの2つは分かりにくいのか?

指定避難所と指定緊急避難場所が混同される理由

多くの人が混乱するのは、次の理由が重なっているからです。

  • 名前が似ている
  • 地図や看板では同じようなマークに見える
  • 学校や公民館が両方に指定されていることもある
  • 自治体の説明が専門用語だらけ

実際、語り部活動でも
「この違いを初めて知りました」という声はとても多いです。

でも安心してください。
これはあなたが防災に無関心だからではありません。

実際にハザードマップを見ても情報が混在しています。
指定緊急避難場所と指定避難所が一緒の施設もあれば
そうではない施設が多くあります。

ただ、きちんと整理すれば、違いはとても明確です。


第2章|結論:違いは「目的」と「使うタイミング」

指定緊急避難場所

👉 命を守るために、今すぐ逃げる場所

指定避難所

👉 安全が確保されたあと、生活する場所

この違いを、表で整理すると一目で分かります。

項目指定緊急避難場所指定避難所
主な目的命を守る生活を続ける
使うタイミング災害発生直後状況が落ち着いてから
滞在時間短時間数日〜数週間
想定災害津波・洪水・土砂災害など地震・台風など
高台・公園・津波避難タワー学校・体育館・公民館

この表が、この記事で一番大事なポイントです。

指定緊急避難場所災害による直接死を防ぐ為に逃げる場所や建物です。
津波、洪水、土砂災害などに対して海や崖から「遠く、高い場所」が指定されていることが多いです。
※津波到達時間によっては遠くに避難することが出来ない地帯は垂直避難が可能な「津波避難タワー」などがあります。

指定避難所災害後に日常生活を送るための施設のことです。
津波が引いた後に、支援物資を頂きながら中長期的に生活するため、体育館や学校などが指定されることが多いです。
東日本大震災の時は仮設住宅に入居するまでの数か月を避難所で過ごしていました。

指定緊急避難場所と指定避難場所の違いを場所、タイミング、期間、災害の種類、場所の種類を明確に表したイラスト。

第3章|指定緊急避難場所とは?【命を守る場所】

指定緊急避難場所の役割

指定緊急避難場所は、
災害が発生した瞬間に、命を守るために逃げ込む場所です。

特に重要なのは、次のような災害です。

  • 津波
  • 洪水
  • 高潮
  • 土砂災害

これらは、
「その場にとどまる=命の危険が高い」
という共通点があります。

なぜ屋外が多いのか?

指定緊急避難場所には、

  • 高台
  • 広場
  • 公園
  • 津波避難タワー
  • 学校グラウンド

といった屋外施設が多く指定されています。

理由は、

  • すぐに入れる(施設の鍵がない)
  • 建物倒壊のリスクが少ない
  • 大勢が一時的に集まれる
  • 火災のリスクが少ない

だからです。

命を守る為の場所のため、災害からの直接死を回避する

👉 津波が想定される地域では特に重要

津波のリスクが高い地域と被害想定についてはこちらの記事から👇



第4章|指定避難所とは?【生活を続ける場所】

指定避難所の役割

指定避難所は、
災害後に一定期間生活するための場所です。

主に、

  • 学校の体育館
  • 公民館
  • 文化施設

などが指定されています。

注意点:すぐ開設されるとは限らない

ここがとても大切なポイントです。

指定避難所は、

  • 安全確認
  • 職員の配置
  • 設備点検

が終わらないと、すぐには使えない場合があります

つまり、
👉 災害直後に行っても入れない
👉 そもそも危険な場所にある場合もある

という現実があります。

実際に私も2022年5月にトンガ島で発生した地震による津波注意報が発令された際に指定緊急避難場所&否定避難所に指定された区役所に行きました。

しかし、時間帯も遅く、なかなか開場されなかった記憶があります。

「避難所に行けば何とかなる」と思い込むのは危険です。


第5章|災害別|どこへ逃げるべきか?

ここで一度、災害別に整理しましょう。

災害の種類まず逃げる場所
津波指定緊急避難場所(高台・津波避難施設)
洪水浸水しない指定緊急避難場所
土砂災害崖から離れた指定緊急避難場所
地震自宅が危険なら指定避難所

特に重要なのは、
「津波=避難所」ではないという点です。

津波のときは、

  • 高さ
  • 距離
  • 速さ

が生死を分けます。

津波・洪水・土砂災害・地震ごとに、最初に避難すべき場所を示した図解。

第6章|よくある勘違いと危険な行動

勘違い① 避難所に行けば安全

→ 災害によっては危険です。避難所は「災害後に中長期的に生活する場所」だから、命を守れる場所ではありません。

勘違い② 近い場所が正解

→ 近くても低地なら命の危険あり。津波の場合は「高くて、海から遠い場所」に避難することが決まりです。

勘違い③ みんなと同じ行動をすれば大丈夫

→ 集団心理は判断を鈍らせます。事前に自分で避難場所を確認して、自分の命は自分で守る姿勢で避難して下さい。

災害時に起こりやすい避難行動の勘違いと注意点をまとめた図解。

防災で一番怖いのは、
「思い込み」です。

「避難訓練でいつも使っている場所だから…」

もしかしたらその避難場所は地域の参加者を増やすために訓練用で低地に設定した場所かもしれません。

実際に釜石市ではそのような事例が起きています。

「思い込み」ではなく「根拠」を持てるように事前に調べて備えましょう!


第7章|防災士がすすめる事前準備3つ

① 避難場所と避難所を「分けて」確認する

同じ施設でも、

  • 災害ごと
  • 役割ごと

に違います。

② 家族で「災害別の避難先」を共有する

津波のとき
洪水のとき
地震のとき

それぞれ決めておきましょう。

③ 夜・雨・停電を想定する

昼間だけ想定していると、実際には動けません。


第8章|よくある質問(FAQ)

Q. 指定避難所と指定緊急避難場所は両方行く必要がありますか?
A. 災害によって使い分けます。命の危険があるときはまず指定緊急避難場所へ逃げ、安全が確保されてから指定避難所へ向かいます。

Q. 津波のときに避難所へ行ってはいけませんか?
A. 原則として高台などの指定緊急避難場所が優先です。

Q. 自治体によって違いはありますか?
A. あります。必ずお住まいの自治体のハザードマップを確認してください。


まとめ|この違いを知っているだけで命が変わる

  • 指定緊急避難場所=命を守る
  • 指定避難所=生活を続ける

この違いを知っているだけで、
災害時の判断スピードと正確さは大きく変わります。

次にやるべきことはシンプルです。

👉 ハザードマップを見て、自宅や職場周辺の避難場所と避難所を探しましょう!

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